021 2019 Autumn Kizzna きずな 見えなかった景色が見えてくる「気づきのマガジン」“紲” 明日へ向かって、蹴る。 Interview 電動車いすサッカークラブ Yokohama Crackers キャプテン 永岡 真理さん 誰もが誰かのために 共に生きる社会をめざして 私たち日本ケアフィット共育機構は、サービス介助士をはじめとする学びの提供、障害者就労支援などの誰もが暮らしやすい場所づくり、ボランティア活動による実践、そして気づきのマガジン『紲 Kizzna』などの媒体を活用した情報発信といった取り組みを通して、あらゆる“ちがい”を超えて誰もが誰かを支え、支えられた人がまた誰かを支える、そんな社会を目指しています。 日本ケアフィット共育機構がご提供する学び 認知症介助士 誰もがなり得る認知症について、 正しい知識と応対方法を学ぶ資格。 サービス介助士 高齢の人や障害のある人を お手伝いするときの 「おもてなしの心」と「介助技術」を学ぶ資格。 サービス介助基礎研修 2時間で、サービス介助の基礎を 体験を通して学べるセミナー。 防災介助士 災害にどのように備えるか、 災害時にどのように行動するかを 理解、実践する資格。 日本ケアフィット共育機構の取り組み パラスポーツをはじめとする各種イベントへのボランティア参加、障害者就労支援事業、 企業・自治体向けの各種コンサルティングなどを行っています。 問い合わせ・資料請求公益財団法人 日本ケアフィット共育機構 〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2-2-6 TEL: 03-6261-2333 FAX: 03-6261-2334 WEB: https://www.carefit.org/ 公益財団法人 日本ケアフィット共育機構 そっと、さっと、あんしんを。 Kizzna きずな 見えなかった景色が見えてくる「気づきのマガジン」“紲” 021 2019 Autumn CONTENTS Interview 「 誰かのために」が、明日への活力。 電動車いすサッカークラブ Yokohama Crackers キャプテン  永岡 真理さん 映画『蹴る』を通して伝えたいこと 映画監督 中村 和彦さん × 永岡 真理さん ミライツクリビト 認定NPO法人 底上げ 副理事長 斉藤 祐輔さん Care-Fit Express 学びの広場 サービス介助士導入レポート 「株式会社ソラシドエア」 Interview with top runners これからも “ 楽しさ度ランキングNO.1”で あり続けるために。 株式会社 東京ドームホテル  片柳 龍毅さん 中島 サヤ乃さん 中山 貴史さん 尾本 友里恵さん 発行人 畑中 稔 発行所 公益財団法人 日本ケアフィット共育機構 〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2-2-6 TEL:03-6261-2333 FAX:03-6261-2334 URL: https://www.carefit.org E-mail: toiawase@carefit.org 製作 タクトシステム株式会社 制作 株式会社フリート 編集長 中川純一 編集 城田晃久 取材・文 城田晃久 撮影 和田咲子 阿部栄一郎  アートディレクション&デザイン 笛木 暁 印刷 日経印刷株式会社 本誌の一部あるいは全部を無断で複写、複製、転載することは禁じます。 (c)Kizzna 2019 Printed in Japan 「誰かのために」が、 明日への活力。 電動車いすサッカークラブ Yokohama Crackers キャプテン 株式会社 マルハン 人財部 CSR・障害者スポーツ推進担当 永岡 真理さん 電動車いすサッカーのワールドカップで活躍することを夢見て、 日々チャレンジし続けている、電動車いすサッカー選手の永岡さん。 難病と向き合いながらピッチの上で闘志あふれるプレーを見せるその姿は、 私たちの心を熱くさせます。 永岡さんの闘志の源と、見据える未来について、お話を聞きました。 電動車いすサッカーとは? 電動車いすの前にフットガードを取り付けて行うサッカー。自立した歩行ができないなど、比較的重度の障害のある選手が多い。激しくボールを奪い合うプレー、頭脳を使ったパスワーク、目まぐるしいゲーム展開など、見応えもたっぷり。 ● 競技者 男女混合 ● 人数 4 人対4 人(ゴールキーパー含む) ● ボール 直径32.5 p ● 試合時間 前後半20 分ずつ(ハーフタイム10 分) ● 競技車両 最高速度10 q /h 以下。 日本国内では6 q /h 以下カテゴリーもある。 ● クラス分け 比較的障害の重いPF1と軽いPF2に分けられる。 PF2は同時にふたりまでしかピッチに入れない。 大会情報 パワーチェアーフットボールチャンピオンシップジャパン2019 日時:2019 年11 月2日(土)〜3日(日) 場所:静岡エコパアリーナ(静岡県袋井市) 詳細は一般社団法人 日本電動車椅子サッカー協会 公式サイトをご覧ください。 http://www.web-jpfa.jp/ 「世界一になれるチャンスがあるなら、やってやる」 --質問 電動車いすサッカーに出会ったのは小学生の頃だそうですね。 回答 はい。小学校 2 年生のときに、体験教室に参加したのがきっかけです。電動車いすに乗ったのもそのときが初めてでした。そこで陸上競技やボーリング、ボッチャなども体験してみたのですが、自分で動いて、頭を使ってボールを動かすサッカーが、一番面白いと感じました。電動車いすに乗れるのがうれしくて、校庭を走り回っていましたね(笑)。 --質問 小学校では普通学校に通っていたのですか? 回答 そうです。私は3人きょうだいの末っ子なのですが、小学校の校長先生が「上のふたりと同じ学校の方がいいでしょう」と言ってくださったそうです。両親は、最初はピンとこなかったみたいですね。私は、生まれたときにお医者さんから2歳まで生きられるかどうか、と言われていて、幼稚園の頃も体調を崩すとすぐに入院してしまうような子どもでした から、学校とか、その先のことを考える余裕がなかったんだろうと思います。 --質問 学校生活はいかがでしたか? 回答 物心がついて、みんなと自分の身体が違うことを自覚するようになると、イライラすることもありました。「これは真理ちゃんにはできないね」と言われるのがとても嫌でしたね。でも、学校では介助の方もつけてくれましたし、先生やPTA の方々をはじめ、周りの人たちの理解があったことに、とても感謝しています。普通とか普通じゃないという分け方はあまり好きではないのですが、もしも一般的な学校生活を経験していなかったら、社会に出てから、初めて知らないことに直面して挫けてしまうこともあったのではないかと思います。 --質問 電動車いすサッカー選手として日本代表を目指そうと思ったのはいつですか? 回答 2007年に初めての電動車いすサッカーのワールドカップが日本で開催されたんです。私、自分がやっているこの競技をほかの国でもやっているってことをそれまで知らなくて。「自分の好きな競技で世界一になれるチャンスがあるんだ! よし、やってやる」って心に誓ったんです。16〜17歳の頃でしたね。 --質問 電動車いすサッカーの魅力と難しさについて教えてください。 回答 魅力は、身体が動かなくても、手元のジョイスティックを使えば、指先だけで自由自在に動けて、プレーで自己表現ができるところだと思います。プレーするうえで難しいと感じることはあまりないのですが、私がもっと伸ばしたい部分は、味方との連携と、ボールを持っていないときの動き方ですね。電動車いすサッカー全体の課題として感じるのは、プレーする環境づくりの難しさです。電動車いすの購入には軽乗用車1台分の費用がかかりますし、試合で遠征するときには自分で介助者を探して、遠征費用も捻出しないといけないのが現状です。もっと気軽にプレーできるようになるといいのですが。 --質問 普段の生活についてお聞かせください。 回答 会社の業務は在宅勤務がメインで、講演会の資料をつくったり、所属しているYokohama Crackersの事務作業をしたり。あとはイベントや映画『蹴る』※の上映会でいろいろなところに出向くことも増えました。それから、毎日欠かせないのはリハビリです。放っておくと呼吸筋が落ちてしまう病気なので、ビーチバレーボールをひたすら膨らませる呼吸リハ。これ、結構きついんですよ。空いた時間はサッカーの自主練。土日はチーム練習で身体を動かしています。 --質問 毎日忙しいと思いますが、体調管理はどのようにしているのですか? 回答 そうですね。だから休みの日は家でゆっくりすることが多いです。体調を整えるためにカロリーをたくさん摂らなければいけないのですが、私の体力だと一度にあまり多くは食べられないんです。食べる回数を増やしたり間食をしたり、工夫はしているのですが、食事は課題のひとつですね。でもサッカーを続けるためにも、頑張って食べないと。 --質問 そこまでして頑張れるのはなぜですか? 回答 自分の時間を削って私たちの介助をしてくれる人たちや練習をサポートしてくれる人たちの姿を見ていると、自然と頑張ろうと思えるんです。「誰かのために頑張る」ことが、私にとって、とても大きな力になっていると思います。 (※)電動車いすサッカーをテーマにしたドキュメンタリー映画。 P08 〜09 参照。 --質問 ほかに大変だと思うことはありますか? 回答 歩けなくて大変でしょう、とよく言われるんですが、よくわからないんです。歩いたことがないので(笑)。以前は、病気が原因でやれることに制限があるのが嫌だったのですが、今はむしろ、病気になったから経験できたことが、たくさんあったと感じています。この病気でなければ電動車いすサッカーの選手にはなれなかったし、映画『蹴る』に出演して、電動車いすサッカーの普及に貢献することもできませんでしたからね。 --質問 そのポジティブな言葉に救われる人も多いと思います。読者にメッセージをお願いします。 回答 なにかしらの障害を理由にしてチャレンジを諦めてしまうのは、とてももったいないと思うんです。まずはやってみてほしい。ダメだったら別の方法でまた挑戦すればいいじゃないですか。よく「明日にでも死んでしまうかもしれない身体なのに、そこまでサッカーに打ち込まなくてもいいんじゃない?」と言う人がいるのですが、明日死んでしまうかもしれないのは、病気の有無にかかわらず、みんな一緒ですよね。だから皆さんも、一度きりの人生と思って、まずは一度、なにかにチャレンジしてみてほしいと思います。 電動車いすサッカーの魅力は、プレーで自己表現ができるところ。 Profile ながおか まり/1991年神奈川県生まれ。生まれながらにして脊髄性筋萎縮症(SMA)を患う。小学生の頃から電動車いすサッカーを始め、電動車いすサッカークラブYokohama Crackersで活躍。2013年には女性初の日本代表に選出された。 ■インタビュー場所/『レストラン風の音』 フラットなフロア、多目的トイレなどバリアフリーの店内で本格 中華を楽しめます。 住所: 〒246-0022 神奈川県横浜市瀬谷区三ツ境159-10 電話: 045-369-0522 映画『蹴る』を通して伝えたいこと 永岡真理さんが出演している映画『蹴る』は、電動車いすサッカーに情熱を燃やす 選手たちのドキュメンタリーです。監督の中村和彦さんと永岡さんに、映画にかける思いをお聞きしました。 映画監督 中村 和彦さん 電動車いすサッカー選手 永岡 真理さん Profile なかむら かずひこ/福岡県出身。2002年に映画監督デビュー。2004年か らサッカー日本代表のオフィシャルドキュメンタリーを担当した後、サッカー を切り口にしたドキュメンタリー作品制作を中心に活躍。代表作に『プライド inブルー』『アイ・コンタクト』『MARCH』ほか。 第31 回東京国際映画祭にて。日本障害者サッカー連盟会長の北澤豪さんも永岡選手のファン。 --質問 この映画をつくったきっかけをお聞かせいただけますか? 中村回答 2011年7月に、電動車いすサッカーの日本代表強化試合を見に行ったんです。女子サッカーのワールドカップドイツ大会でなでしこジャパンが優勝する前日でした。そこで、日本代表の相手チームに、背後に“炎”が見えるくらい気持ちを前面に押し出すプレイヤーがいたんです。それが真理ちゃんでした。「ここにもうひとりのなでしこジャパンがいる!」と感じたのが映画づくりのきっかけですね。 永岡回答 後日チームの練習を見学に来られて、私を主役にして映画を撮りたいと言われて。正直「なんでこんなマイナーなスポーツを?」と驚いてしまいました(笑)。 --質問 撮影を通してご自身の心境に変化はありましたか? 中村回答 撮影を始めた頃は、正直、選手たちとどう接していいかわかりませんでした。でも今は、サッカーの話をするときには、相手が車いすに乗っていることも忘れるくらい、普通に話せるようになったと思います。同時に、街なかの車いすユーザーがよく目に入るようになりました。以前も視野に入っていたのだと思いますが、意識していなかったんでしょうね。今は、初めての駅で降りると、無意識のうちにエレベーターの場所をチェックしてしまいます。 永岡回答 できあがった映画を見て最初に思ったのは、「若いなあ」って(笑)。サッカーのシーンを見ても、6年前は周りのことをあんまり考えずに、勢いでプレーしていましたね。中村監督に感謝しているのは、日本代表の選考に落ちた後、立ち直っていく様子をしっかり描いていただけたこと。自分や周りの人たちが変化していくところが記録されているのは、とてもうれしいですね。 --質問 障害や障害者スポーツをテーマにすることの意義についてどうお考えですか? 中村回答 2020年に東京でパラリンピックが開催されることで、障害者スポーツへの関心は高まっていると思いますが、パラリンピック種目だけしか注目されていないなど、情報が偏っていると思うんです。パラリンピックは障害者スポーツの一部でしかないし、同じ障害でも人によって全く違う。映画を通して「自分の知っていることがすべてではない」ということを伝えられるのは、とても意義があるのではないかと思っています。 永岡回答 世の中の見方を変えようと思っても、なかなか自分ひとりでできることではないので、この映画をきっかけに、障害者に対する印象が少しでも変わってくれたら嬉しいですね。 --質問 この映画で、どんなことを伝えたいですか? 中村回答 なにかを伝えるために映画をつくり始めたことはこれまで一度もありません。撮影が進むなかで、選手たちの生き様、そして強い思いを感じてほしいと思うようになりました。 永岡回答 障害があってもなくてもみんな一緒なんだよ、ということを知ってほしいです。この映画は障害者の物語ではなくて、登場する人たちが、当たり前に日常生活を送って、スポーツに打ち込んで、落ち込んだり喜んだり、恋愛もする。そこに違いはないことを感じてほしいと思います。 中村回答 サッカーが好きな人、障害や福祉に興味のある人、面白い映画を見たい人。このどれかに含まれる人であれば、興味を持ってもらえる映画だと思っています。入り口は別々だとしても、この映画を、知らなかったことを知り、お互いを理解する接点にしてもらえたらうれしいです。 固い信頼関係で結ばれたふたり。今も映画『蹴る』の上映活動で一緒に全国を飛び回っている。 制作中の裏話やふたりの知られざるエピソードなどを、紲WEB 版“リベル・ケアフィット”でご覧いただけます。 https://www.carefit.org/liber_carefit/ 映画『蹴る』上映会のお知らせ ■日程:11月22日(金)※時間未定 ■場所:日本ケアフィット共育機構 東京共育センター 映画『蹴る』の特別上映会を開催します。詳細は日本ケアフィット共育機構ホームページにてお知らせいたします。 日本ケアフィット共育機構 HP: https://www.carefit.org/ 映画『蹴る』公式サイト HP: https://keru.pictures/ ミライツクリビト 未来を見据え、どんな困難も楽しみながら乗り越える。 そんな人生の達人を、私たちは『ミライツクリビト』と名づけました。 認定NPO 法人 底上げ  副理事長 斉藤 祐輔さん 「楽しいかどうか」が合言葉。 信じる道を、笑顔で進む。 無力さを噛みしめながら 被災地で活動を続ける  「就職活動が一段落して体が空いていたのが一番の理由ですね」。東日本大震災が発災してからまもなく、甚大な被害を受けた宮城県気仙沼市に赴き、ボランティア活動を始めた理由を、まるでアルバイトの面接に行った話のように語る。今回のミライツクリビト、斉藤祐輔さんは、発災直後から支援物資を被災地に送る活動を始め、4 月には現地で復興支援活動を本格化。同時期に現地入りしていた仲間たちと「NPO 法人底上げ」を立ち上げ、現在も当地に軸足を置きながら、高校生を対象としたまちづくりプロジェクトや大学生の合宿プロジェクトなどの支援活動に取り組んでいる。 旅が好きで、世界中の人たちと触れ合った経験がある斉藤さんにとって、困っている人を助けるのは当たり前。「東北の人たちの役に立ちたい」という思いは強かった。だが、ボランティア経験もほとんどない、大学を卒業したばかりの青年にとって、あまりにも過酷すぎる現状がそこにはあった。「自分たちの無力さを噛みしめる日々でした。倒れた信号機や打ち上げられた船の合間を縫って物資を配って歩いても、せいぜい1 日に10 人に渡せるかどうか。悔しかったですね」。夜中に人知れず涙を流したこともあったと言う。 第二の故郷、気仙沼で 豊かな未来を思い描く  打ちひしがれながらも、自分たちがやるべきことを模索しながら、地道に支援活動を続けた。その裏側には、温かく見守ってくれた気仙沼の人たちの存在があった。「被災して大変な思いをされているのに、なにも知らない若造を受け入れて、やりたいことをやらせてくれて。おかげで僕たちは成長することができました。被災地のためにと始めた活動でし たが、一番恩恵を受けたのは僕たちだったかもしれません」。ボランティア活動の拠点となっていたホテルの社長一家は、ロウソクの灯りで食事を共にしたあの日以来、今でも交流が続く『第二の家族』だ。「せっかく大学出たんだから、こんなところにいないでいい会社に就職しろよ」。そんな軽口を受け流しながら、8 年間。この先気仙沼を離れることはあっても、縁が切れることはないと確信している。  斉藤さんたちの行動原理は「自分たちが楽しいかどうか」。惰性で続けるのではなく、変化を恐れずに、楽しむ。それが長く続けられるコツかもしれませんね、と笑う。「悲しんだり泣いたりするのは被災した人たちだけで十分。僕らの役目は、皆さんに寄り添って、 ちょっとした楽しい瞬間や気がまぎれる瞬間をつくることだと思っています」。温かい“家族”に囲まれ、緩やかな連帯を維持しながら、前に進む。その先に、目標である『関わるすべての人たちが豊かな暮らしを送れる未来』があると、斉藤さんは信じている。 『底上げ』という名前には「一部の誰かだけではなく、関わる一人ひとりが意識を高く持ち、 互いに行動を促していくことで復興を押し上げていきたい」。そんな思いが込められている。 『底上げ』では、プロジェクトへの参加は個人の自由なんです。アイディアは出し合いますが、自分がやりたいと思う気持ちが最優先。そんな緩さが自分の性に合っている気がします。 Profile 認定NPO 法人 底上げ  副理事長 斉藤 祐輔 1987年埼玉県生まれ。中央大学出身。2011 年の東日本大震災発災後、宮城県気仙沼市で復興支援活動を開始。2012 年に「NPO 法人 底上げ」を設立、現在も副理事長として活躍中。趣味は旅。これまでも中東やカナダ、アジア諸国を巡り、見聞を広めている。 認定NPO 法人 底上げ 2012 年設立。宮城県気仙沼市を中心に、被災した子どもたちが放課後集える場所の提供や教育支援を開始。地域振興を見据えた若者たちの活動支援を展開している。モットーは『できる感覚を、動く楽しみを、生きる喜びを、すべての若者に。』 HP:http://sokoage.org/ Next 次のミライツクリビトは… NPO法人ぱぱとままになるまえに 代表 西出 博美さん 次回話を伺うのは、パパとママになるということをパパとママになる前に考える機会を提供している「NPO 法人ぱぱとままになるまえに」の西出さんです。お楽しみに! HP:http://papamama.cc/ CARE-FIT EXPRESS ケアフィットエクスプレス このページでは、日本ケアフィット共育機構の活動や、共生社会に向けた取り組みに関するトピックをお知らせします。 11月1日はサービス介助の日 プレゼントキャンペーンを実施します! サービス介助士は、年齢や障害の有無に関わらず、誰もが安心して暮らせる共生社会の実現のために“おもてなしの心”と“正しい介助技術”を学ぶ資格です。取得者は現在16 万人を超え、サービス現場やスポーツ大会などのボランティアでの活躍だけでなく、バリアフリーやユニバーサルデザインの取り組みに生かされています。 11 月1日は、「サービス介助」の考え、またその考えと技術を持つ「サービス介助士」をより多くの方に知っていただくために生まれた「サービス介助の日」。そこで、SNS を用いた「サービス介助の日 プレゼントキャンペーン」を実施します! フォロー&いいねで オリジナルデザインQUOカードを111名さまにプレゼント! サービス介助って? ● 必要なコトをその人、その場にあう方法でする ● そっと、さっと、不安を喜びに変えること サービス介助の日って? ● 誰もが誰かのために共に生きる社会を目指して「サービス介助」について考える日 キャンペーンの参加方法 (1)ケアフィット共育機構のSNS公式アカウントをフォローしてください。 Instagram carefit_official Twitter @carefitofficial (2)「#サービス介助の日」「#11月1日」のハッシュタグがついたキャンペーン対象投稿を “いいね!”してください。(コメントもお待ちしております!) ※プレゼントの当選はダイレクトメッセージからご案内します。皆さんからのたくさんの「いいね!」をお待ちしております! 車いすご利用の方をお手伝い! #11月1日 #サービス介助の日 誰もが安心できるご案内! #11月1日 #サービス介助の日 地産CAFE & SHOP けあふぃっとふぁーむ  障害者就労支援事業所ケアフィットファームでは、「地産CAFE & SHOP けあふぃっとふぁーむ」をオープンして1年が経ちました。地元産の作物や、障害のある方たちが愛情をたっぷり込めて栽培したフルーツや野菜を使った、こだわりの商品・メニューを販売しています。近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください! けあふぃっとふぁーむの商品をご紹介! 新鮮フルーツを使用した新商品 地元産のいちごと、ケアフィットファームで育てた葡萄や野菜をぜいたくに使いました。上品な甘みが料理の味つけや食事のつけあわせにぴったり! ぴおーねジャム 干しぶどうピクルス(巨峰・マスカット) いちごソース ピクルス(だいこん・ラディッシュ・だいこん&ラディッシュ) 天空かぼちゃ(期間・数量限定) 人気の無添加ドライ商品 けあふぃっとふぁーむのロングセラー、無添加ドライ商品。素材の風味がぎゅっと詰まっています。トマト・ホウレンソウを使ったドライベジタブルも。 ドライフルーツ(キウイ・黄桃・百目柿) 干し葡萄(巨峰・シャインマスカット・瀬戸ジャイアンツなど) 多彩なメニューを揃えてお待ちしています! 収穫されたてのフルーツや野菜の手づくりジェラート・ソルベや、甲州小梅自家製ジュース、べーりーA 豆乳ラテ、ぶどうスムージーなどのドリンク各種。収穫時期によりメニューが変わるので、季節ごとに旬の味をお楽しみいただけます。 お問い合わせ 公益財団法人 日本ケアフィット共育機構 甲州事業所 障害者就労支援事務所 ケアフィットファーム 〒404-0033 山梨県甲州市塩山赤尾650 0120-102-339 FAX: 0553-39-8682 E-mail: koshu@carefit.org WEB : https://www.carefit.org/farm/ 学びの広場 日本ケアフィット共育機構が提供する“学び”に関する話題や、 さまざまな資格をご紹介します。 サービス介助研修レポート みずほフィナンシャルグループ社員の皆さんに、サービス介助研修を開催 2020 年の東京オリンピック・パラリンピックとそれ以降を見据えて、みずほフィナンシャルグループのグループ社員によって結成された『Jump!CREW』300名の皆さんを対象にした、『Jump !CREW 研修〜サービス介助編』を開催しました。 研修では、介助の技術だけでなく、ボランティアに臨むための心構えやリーダーシップの考え方、障害理解やダイバーシティをビジネスシーンで生かす方法などを学び、さまざまな状況で配慮が必要な方をお迎えするためのグループディスカッションを実施。「混雑している中で視覚に障害のある方をどのように案内するか?」、「車いすを自分で操作するとどのくらいの段差なら越えることができるか?」、「職場のどのような部分が障害を作り出しているか?」など、研修の学びを業務や日常に浸透させるための方法を、常に意識しながら受講されている様子が印象的でした。 受講いただいた『Jump!CREW』の皆さんのなかには、翌日開催された「ジャパンウォーク in Tokyo2019春」にボランティアとして参加し、研修内容を早速実践された方もいらっしゃいました。2020年まであと一年。Jump ! CREWの皆さんの今後の活躍が楽しみです。 おすすめの新資格をご紹介! 生活習慣病予防プランナー 「生活習慣を見直して健康寿命を延ばそう」 超高齢社会の日本において、「健康寿命」という考え方が広まっています。「健康寿命」とは、健康で自立した生活を送れる平均期間を推定したものであり、2016年の日本人の健 康寿命は男女平均で男性約72歳、女性約75歳でした(厚生労働省)。一方で平均寿命も延びており、2017年には男性約81歳、女性約87歳であり(厚生労働省)、この平均寿命と健康寿命の差から、晩年の約10年に何かしらの生活しづらさを感じている人が多いということが分かります。 この差を埋めるためにも必要なことのひとつが、生活習慣病の予防です。加齢は万人に平等ですが、健康寿命は生活習慣を見直し改善することで延ばすことができます。皆さまの家族や大切な人がいつまでも健康でハツラツとした生活を送れるように正しい知識を学んでみてはいかがでしょうか。 生活習慣を見直すポイント @栄養・食生活の見直し バランスのとれた食事。適切なカロリー摂取。減塩する。1日3食とる。 A身体活動・運動の見直し 無理なく長続きできる運動をする。ウォーキングなどの有酸素性運動をする。 Bその他の習慣と嗜好の見直し しっかり睡眠をとる。喫煙のリスクを理解する。 シニアフードアドバイザー 「成長するシニアフード」 加齢にともない、歯の具合がよくない、飲み込みがしにくくなったなど、さまざまな身体の変化が生じます。そのような方にとって、安全においしく食べることはQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)の向上へとつながります。以前の高齢者向け食品は、通常の食べ物をミキサーでドロドロにしたり、細かく刻んだりしただけのものが多く、食欲をそそられないものもありましたが、現在は多くの介護食や栄養補助食品などが出回っています。それらのなかから、適切な商品を見つけ出すのは大変なことですが、その際に活用できる規格があるので、知っておくと便利です。 『シニアフードアドバイザー』では、このような知識や、家族や大切な方のサポートが必要となった際、どのような食べ物、調理法が適しているのか、さらに食事に適した姿勢や高齢者の身体の変化などについても学ぶことができます。 QOLを高めるための代表的な食品規格 『スマイルケア食』 噛むこと、飲み込むことが難しい方のための食品としてだけでなく、低栄養の予防につながり、生活を快適にする食品。農林水産省の規格。 『ユニバーサルデザインフード』 在宅で介護食を利用されている方や病気療養中の患者さん向けの、食べやすさに配慮して調理された食品。日本介護食品協議会が制定。 シニアフードアドバイザーおよび生活習慣病予防プランナー資格は、一般社団法人ケア フィット推進機構が運営・認定しています。 お問い合わせ 一般財団法人ケアフィット推進機構 WEB : https://www.carefit.jp/ 日本ケアフィット共育機構 そっと、きっと、あんしんを。 サービス介助士導入レポート 「株式会社ソラシドエア」 お客さまの安心と笑顔のために。 株式会社ソラシドエアでは、2016 年から羽田空港旅客係員、各空港自社職員を対象に、サービス介助士資格の取得を奨励しています。 「空から笑顔の種をまく。」をブランドプロミスとしている同社では、お客さまの笑顔の花を咲かせるために、どのように資格を生かしているのでしょうか。 --質問 貴社ならではのサービスの特色についてお聞かせください。 浅井回答 宮崎県に本社を置く航空会社として、地域密着を大切にしながら、お客さまに九州の会社ならではのおもてなしの心を感じていただけるサービスの提供に努めています。また、初めて飛行機を利用される方やお子さま、高齢のお客さまもいらっしゃるため、皆さまに安心してご利用いただけることを第一に考えています。例えば『ソラシドファミリーサポート』では、お子さま連れの方、妊娠中の方を対象に、優先的な搭乗案内やベビーカーの貸し出しをはじめ、お客さまのご希望に応じた応対を行っています。サービス介助士資格取得の奨励も、お客さまに接するすべてのスタッフが一定水準の正しい知識を持ち、よりお客さまに安心していただける応対をできるようにしたいと考えたのがきっかけです。 --質問 サービス介助士資格の講座を受講された感想はいかがでしたか? 角田回答 お客さまへの声かけの際に、「(車いすを)前に進めます」ではなく、「(お客さまご自身が)前に進みます」という言い方をするといった、細やかな配慮の大切さについて講義を受けたときには、目から鱗が落ちる思いでした。 石塚回答 高齢者疑似体験など、当事者の立場を体感できるプログラムはとても有意義だと感じました。おかげで、お客さまの気持ちに寄り添って応対できるようになりましたし、介助方法を学んだことで余裕を持ってご案内できるので、お客さまとの会話が弾むことも増えました。お客さまが安心して委ねてくださっているのを感じるのはとても嬉しいです。 --質問 資格取得後に意識の変化はありましたか? 角田回答 それまでは応対の際に「自分がしてさしあげる」「自分にできることはないか」といった、自分主体の考え方をしていたことに気づきました。取得してからは、お客さまの希望を伺ったうえで、お手伝いできることをさせていただく、という意識に変わりましたね。 浅井回答 業務にかかわらず、駅や空港で困っている方がいればお手伝いを申し出る意識が湧くようになりました。重そうな荷物を引き受けたり、迷っている方をご案内したり、簡単に思えることを当たり前にできるようになることが、もしかしたら一番大切なのか もしれませんね。 --質問 今後、どんなふうにサービスを向上させていきたいと思われますか? 石塚回答 飛行機に慣れていない方や海外からのご利用が増えるなか、サービス介助士資格取得の過程で学んだことをベースに、国籍や年齢、性別などにとらわれない、柔軟なサービスを提供していきたいと思っています。 角田回答 見た目ではわかりにくい内部障害のある方についての理解を高めたいです。飛行機という特殊な空間を不安に感じられる方に、もっと寄り添えるようになりたいです。 浅井回答 お客さまとあまり直接接触することのない部署でも、サービスの根本はお客さま目線を知り、理解することだと思いますので、今後も全社的にサービス介助士資格取得の奨励や、勉強会を通した知識の向上を進めていきたいと考えています。 運送本部 運送企画部 旅客サービス課 浅井 達也(あさい たつや)さん 客室本部 客室乗務部 客室乗務1課 角田 麻子(つのだ あさこ)さん 運送本部 運送企画部 東京空港支店 旅客課 石塚 かれん(いしつか かれん)さん 胸元に光る、自社オリジナルのサービス介助士資格取得者用バッジ(左)。「入社当初、このバッジに憧れました」(石塚さん)。 搭乗口から機内、機内からお出迎えの方のもとまでご案内を希望されるお客さまに、目印として着用いただくバッジ。 車いすでも使いやすいローカウンターや、お子さま連れに人気の『ソラシドテラス』など、ハード面の配慮も進めている。 Interview with top runners これからも “楽しさ度ランキングNO.1”で あり続けるために。 都内でも有数のレジャースポットである東京ドームシティの一画で、毎日たくさんのお客さまに快適な滞在を提供している東京ドームホテル。質の高い宿泊設備や食事だけでなく、“楽しさ”の提供を大切にしているという東京ドームホテルの皆さんに、お話を伺いました。 株式会社 東京ドームホテル 常務取締役 執行役員 管理本部長 副総支配人 片柳 龍毅(かたやなぎ りゅうき)さん 管理部教育・安全課 中島 サヤ乃(なかじま さやの)さん 宿泊部ゲストサービス課 中山 貴史(なかやま たかふみ)さん 料飲サービス部  教育・CS 担当 尾本 友里恵(おもと ゆりえ)さん 常にお客さまにワクワク してもらえるサービスを。 ――質問 東京ドームホテルの特色をお聞かせください。 片柳回答 当ホテルが立地している東京ドームシティには、野球場や遊園地、格闘技や演劇の会場、アートを楽しむギャラリーなどが集まっており、たくさんのお客さまがそれぞれの楽しみを求めて来場されます。当ホテルを利用されるお客さまも、野球の試合やらん展、あるいはテーブルウェアのイベントなど、その日近隣施設で開催されているイベントによって、ファミリーが多い日、高齢な方が多い日など、傾向ががらっと変わるところが大きな特色だと思います。また、2000 年の開業以来、私たちが目指しているのは、“ 楽しさ度ランキングNO. 1 ホテル”です。多様なお客さまの一人ひとりに、1日の最後に滞在する当ホテルで、今日1日の楽しかった思い出をさらに深めて帰っていただけるようおもてなしをするのが、私たちの役割だと考えています。 ――質問“楽しさ”を追求するというのは、ほかのホテルではあまりない考え方かもしれませんね。 片柳回答 そうですね。この理念は、質の高いサービスを追求するだけではない、当ホテルの独自性を表現するのにふさわしい言葉だと思っていますし、従業員のなかにも「いかにお客さまにワクワクしていただくか」という意識が根付いています。 中島回答 お客さまに楽しんでいただくためのイベントも、折に触れて企画しています。最近ですと、平成から令和に変わるタイミングでカウントダウンイベントを実施して、お客さまと従業員が一緒に楽しい時間を過ごしました。また、当ホテルは来年で開業20年を迎えるのですが、社内で“開業20周年事業プロジェクト委員会”を発足して、20 周年を盛り上げるためのアイディアを出し合っているところです。 片柳回答 まだ具体的なことは決まっていませんが、当ホテルの真骨頂をお見せしますので、乞うご期待、といったところですね。 ――質問 現在、特に力を入れている施策はありますか? 片柳回答 当ホテルでの滞在を楽しく過ごしていただくためには、その前提として安全・安心への配慮が行き渡っていなければいけません。ですから、お客さまに安心して泊まっていただくための施策には特に力を入れています。定期的に防災訓練を行い、救命技能講習など、従業員が防災の知識を身につけられる機会も設けて、絶えず防災に対する意識づけを行っています。また、海外からのお客さまや障害のあるお客さまにも安心してお過ごしいただ けるように、ユニバーサルサービスの強化も進めています。 中島回答 ハード面においては、お客さまの使いやすさに配慮したアクセシブルルームと呼ばれる客室や、車いすに乗ったままでもご利用いただけるサービスカウンター、お子さま連れの方向けのベビールームなど。そして全従業員が一定のサービススキルを身につけることを目標に、異文化理解セミナーや障害者理解に関する研修などの実施、サービス介助士資格の取得推奨など、知識や技術を習得できるプログラムを設定しています。これらの取り組み実績を評価していただき、平成30年度「東京都『心のバリアフリー』サポート企業」として登録されました。 ――質問 それらの施策を通して、従業員の皆さんにはどのような気づきを得てほしいですか? 中島回答 障害のある方であっても、ご高齢の方であっても、特別扱いするのではなく、ほかのお客さまと変わらず接することができるよう、知識と心構えを持ってほしいですね。翻訳ツールやバリアフリーマップなど、ツールは揃えられても、自分たちの心にバリアがあっては意味がありませんから。 片柳回答 お客さまが野球やコンサートを楽しんだあとに、ホテルで嫌な思いをしてしまうと、その1日が台無しになってしまいかねません。東京ドームシティの一員として、お客さまの思い出を楽しいまま持ち帰っていただきたいという思いは、全従業員が共通して持っていてほしいと思います。 ――質問 これから目指したいサービスについてお聞かせください。 中島回答 当ホテルの従業員がモチベーション高く働けているのは、その先にお客さまの「ありがとう」があるからだと思います。目の前のお客さまにどうすれば喜んでもらえるのかを、常に考えながら行動する。その結果として、「ありがとう、また来るよ」と感謝の言葉をいただける。そんなサービスを目指していきたいです。 片柳回答 私がお客さまから言われて一番嬉しいのは、「このホテルは入りやすいね」という言葉なんです。これは、最初にお客さまと接するドアマンが、「いらっしゃいませ」「こんにちは」とご挨拶して、親しみやすく、温かい空気をつくってきてくれたからだと思います。これからもこの空気感を大切に、“楽しさ度ランキングNO. 1 ホテル”を目指し続けたいと思います。 ―― ありがとうございました! 新元号イベントで配られたコースター。ひっくり返すと「平成」が「令和」、ホテル名が「こころおどる未来」に。 楽しかった思い出を、 楽しいまま持ち帰ってほしい。 すべてのお客さまが 楽しめるホテルに。 東京ドームホテルでお客さま応対を担当しているおふたりに、 接客の心得についてお話を聞きました。 常に向上心を持って工夫を重ね、お客さまとの交流を楽しんでいる様子が印象的でした。 中山 私は主に、ロビーのサービスカウンターでお客さま応対の業務にあたっているのですが、最近はお客さまの多様化が進み、海外からのお客さまに応対することの方が多い日もあります。言語もご要望もさまざまで、翻訳アプリや多言語対応の地図を活用しながらのご案内も増えました。  ツールが便利になっても変わらないのは、「日本らしい場所に行きたい」「SNS で話題の最新スポットを知りたい」といったご要望の背景までしっかり伺うこと。それがお客さまの満足につながると信じています。私たちはもともとお客さまと接することが好きでこの仕事をしている人間ばかりですから、「ありがとう」の言葉をいただけることを励みに、サービススキルを磨いていきたいですね。 尾本 私の担当するレストランには、毎日国籍や年齢の異なるお客さまが来店されるので、いつも新鮮で、いろいろなお客さまにお会いできるのが楽しいです。修学旅行生のお客さまの場合はフレンドリーな応対、ビジネスでご利用のお客さまの場合は落ち着いた応対といった具合に、少しずつ自分のなかで工夫するのも楽しいですね。  最近は、ハラルフードやベジタリアンフードをご要望の方もいらっしゃいますし、障害があって咀嚼が難しい方もいらっしゃいます。食事はホテルに泊まるひとつの醍醐味ですから、調理法を工夫したり、ブッフェ台を一緒に回りながらお料理の詳細をお伝えしたりして、なるべく皆さんに料理を楽しんでいただきたいと思っています。 宿泊部ゲストサービス課 中山 貴史(なかやま たかふみ)さん 料飲サービス部  教育・CS 担当 尾本 友里恵(おもと ゆりえ)さん NFORMATION 東京ドームホテルの皆さんのお話の続きは、 紲WEB 版 “リベル・ケアフィット” でご覧いただけます。 https://www.carefit.org/liber_carefit/ Kizzna きずな 見えなかった景色が見えてくる「気づきのマガジン」“紲” 021 2019Autumn 『紲 Kizzna』編集部がお勧めするプロダクト 誰もが使いやすいユニバーサル文具@  「左右どちらの手でも使いやすい文具」 「ユニバーサルデザイン」という言葉をご存知ですか? 障害のある人向け、子ども向け、と使用者を限定するのではなく、 「誰もが使いやすく」という発想からつくられる製品やサービスのことです。 実用性とデザイン性を兼ね備えた文具・事務用品でおなじみのプラス株式会社が 使いやすさを追求してつくった文具にも、ユニバーサルなポイントがたくさん。 身近な文具だからこそ、誰もが使いやすい製品を選びたいですね。 「ホワイパースイッチ」 交換式横引きタイプの修正テープ。商品名「スイッチ」は、ひっくり返して(SWITCH)使えることに由来。 「折らないカッター オランテ」 刃を出すためのスライダーが上部についているので利き手を選びません。刃を折らずに使える、あんぜん替え刃。 プラス株式会社公式ホームページ https://bungu.plus.co.jp/ 『紲 Kizzna』について 気づきのマガジン『紲 Kizzna』は、公益財団法人日本ケアフィット共育機構が発行するフリーペーパーです。さまざまなコミュニティで輝く人々をご紹介することで、人と人とがつながり、共に生きる社会をつくり上げていくための情報を発信していきます。どうぞ手にとってご一読ください。 次号予告 『紲 Kizzna』vol.22 は2019 年11 月25 日(月)発行予定です。 021 2019Autumn Kizzna きずな 見えなかった景色が見えてくる「気づきのマガジン」“紲” 1006室に1006通りの楽しさを Interview 株式会社東京ドームホテル