022 2019 Winter Kizzna きずな 見えなかった景色が見えてくる「気づきのマガジン」“紲” どうぶつの義肢装具士って、どんな人? Interview 東洋装具医療器具製作所 代表 厚生労働省 義肢装具士 島田 旭緒さん 誰もが誰かのために 共に生きる社会をめざして 私たち日本ケアフィット共育機構は、サービス介助士をはじめとする学びの提供、障害者就労支援などの誰もが暮らしやすい場所づくり、ボランティア活動による実践、そして気づきのマガジン『紲 Kizzna』などの媒体を活用した情報発信といった取り組みを通して、あらゆる“ちがい”を超えて誰もが誰かを支え、支えられた人がまた誰かを支える、そんな社会を目指しています。 日本ケアフィット共育機構がご提供する学び 認知症介助士 誰もがなり得る認知症について、 正しい知識と応対方法を学ぶ資格。 サービス介助士 高齢の人や障害のある人を お手伝いするときの 「おもてなしの心」と「介助技術」を学ぶ資格。 サービス介助基礎研修 2時間で、サービス介助の基礎を 体験を通して学べるセミナー。 防災介助士 災害にどのように備えるか、 災害時にどのように行動するかを 理解、実践する資格。 日本ケアフィット共育機構の取り組み パラスポーツをはじめとする各種イベントへのボランティア参加、障害者就労支援事業、企業・自治体向けの各種コンサルティングなどを行っています。 問い合わせ・資料請求 公益財団法人 日本ケアフィット共育機構 〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2-2-6 TEL: 03-6261-2333 FAX: 03-6261-2334 WEB: https://www.carefit.org/ 公益財団法人 日本ケアフィット共育機構 そっと、さっと、あんしんを。 Kizzna きずな 見えなかった景色が見えてくる「気づきのマガジン」“紲” 022 2019 Winter CONTENTS Interview 「命」の現場で可能性を紡ぐ。 東洋装具医療器具製作所 代表 厚生労働省 義肢装具士  島田 旭緒さん ミライツクリビト NPO法人 ぱぱとままになるまえに 代表 西出 博美さん Care-Fit Express 学びの広場 サービス介助基礎研修導入企業レポート 「丸善雄松堂株式会社」 Interview with pioneers ワンFor All, All For ワン! ?聞いてみよう、補助犬の話? 全日本盲導犬使用者の会   大胡田 亜矢子さん 日本介助犬使用者の会  西澤 陽一郎さん 全日本聴導犬パートナーの会  松本 江理さん 発行人 畑中 稔 発行所 公益財団法人 日本ケアフィット共育機構 〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町2-2-6 TEL:03-6261-2333 FAX:03-6261-2334 URL: https://www.carefit.org E-mail: toiawase@carefit.org 製作 タクトシステム株式会社 制作 株式会社フリート 編集長 中川純一 編集 城田晃久 取材・文 城田晃久 撮影 和田咲子  アートディレクション&デザイン 笛木 暁 印刷 日経印刷株式会社 本誌の一部あるいは全部を無断で複写、複製、転載することは禁じます。 ?Kizzna 2019 Printed in Japan ? 「命」の現場で 可能性を紡ぐ。 東洋装具医療器具製作所 厚生労働省 義肢装具士 島田 旭緒さん 動物用の義肢や装具は、ペットを家族の一員として大切にする人も多い今、 手術やギプスでの固定に代わり、 動物の生活の質を保つ医療手段として注目されています。 この業界のトップランナーとして義肢装具づくりに取り組んできた島田さんに、 その情熱の源泉と、ただモノをつくるだけでなく、 動物の命に関わる仕事だからこそ抱く思いをお聞きしました。 義肢装具とは? 病気やケガなどで失った手足の代わりに装着し、機能と形を復元するための人工の手足を「義肢」と呼びます。「装具」は、病気やケガなどで手足や腰、首などに痛みや損傷、麻痺などが生じたときに、治療や症状の軽減などを目的として装着する器具のこと。予防や矯正のために装着する場合もあります。 作業場に並ぶさまざまな素材。 このなかから最適なものを見つけ出す。 最近は義肢の需要も増えている。 これまでなかったものを、創り出す。 ??質問 動物の義肢装具をつくり始めたきっかけを教えてください。 回答 まず、学生時代に動物用の義肢装具をテーマにした論文を書いていたことがひとつ。卒業後は人間用の義肢装具会社に勤めていたのですが、その会社の先輩の飼い犬が事故にあったときに、動物病院の獣医師が、座布団みたいなものに4つ穴を開けて、そこに脚を入れて背中の上で固定する、“すまき”のようなコルセットで患部を固定しているのを見て、「やっぱりこういうものが必要とされているんだ」と感じました。その動物病院に3年間通って勉強し、東洋装具を立ち上げたのは2008年になります。 毎日が発見の日々。それが楽しいんです。 ??質問 お仕事をする上で、どんなことを心がけていますか? 回答 ほとんどオーダーメイドなので、装具のなかには10万円くらいするものもあります。「こんなに簡単につくれそうなものが?」と思われたり、「これさえつければ無条件で歩けるようになる」と誤解されたりしないように、飼い主さんに直接説明する機会を設けるなど、理解を得るところから始めなければいけません。また、単にモノを売るという姿勢ではなくて、その子(ペット)に合うものを見極めることが重要です。ですから、難易度の高いフィッティングには全国どこでも出張するようにしています。効率や採算性という意味ではあまりよい仕事ではないと思いますね(笑)。 ??質問 会社を立ち上げてから12年、これまでにどんな変化がありましたか? 回答 動物用の義肢装具はそれまで存在しなかったものですから、当初はほとんど引き合いがありませんでした。獣医師からも相手にされないような状況でしたね。「手術が下手な医師が使うもの」と誤解する先生もいました。でも、「心臓が弱くて手術ができなかったり、飼い主が経済的に余裕がなかったりする場合にも、義肢や装具があれば一歩踏み込んだ治療ができるはず。必要としている人は必ずいる」と信じて、認知度を高めるために学会で講演したり論文を発表したりしながら仕事を続けるうちに、少しずつオーダーが増えて、これまでの事例は2万頭を超えました。評価してくれる人たちも増えてきて、権威のある学会でも取り上げてもらい、今では獣医師の勉強会に参加したり、大学と共同研究をしたりと、動物の命を見守る仲間として受け入れてもらえるようになったと感じています。 ??質問 動物の義肢装具づくりの魅力はどんなところでしょう? 回答 大手の装具会社のなかにも動物部門を持っている会社はあるのですが、事業として成立しにくいので、そこまで積極的に取り組んではいません。だからこそ自分が取り組む意味があると思っています。そしてなにより、これまで続けてこられたのは「誰もやっていない新しい分野」だったからだと思います。最近牛や馬の装具の研究も始めたのですが、毎日が発見の日々で、それがすごく楽しいんです。先日、同級生と集まったときに「お前は注目されるような事業を始めて、すごいな」と言われたのですが、別の同級生が「いや、こいつは好きなものが早く見つかっただけだ」と。確かにその通りで、この仕事が好きなんです(笑)。好きなことを続けられているのは幸せだと思います。 ??質問 装具という選択肢が増えて、飼い主の方も喜ばれているのではないでしょうか。 回答 そうですね。わざわざ感謝の手紙をくれる方もいらっしゃいますし、そういうときはやっていてよかったな、と感じます。この仕事が認知され始めたのは、ペットを家族同然に思う人が増えてきた社会的な変化も背景にあると思っています。数十年前まで、飼い犬の平均寿命は3?5年でした。それが獣医療の発展や飼育環境の改善で、今では14年と言われている。それだけ一緒の時間を過ごせば愛着もより大きくなりますし、一方でペットの高齢化による病気やケガのリスクも高まります。手術や投薬に加えて、義肢や装具でペットの生活の質を高められれば、飼い主の満足にも繋がる。そこにこの仕事の意義があると思っています。 人間のために存在する「命」がある。 ??質問 動物の命を支える素晴らしいお仕事だと思います。 回答 ありがとうございます。ただ、この仕事を始めてから「命」というものはそう単純に捉えられるものではないと思うようにもなりました。例えば、自分の家族に病気が見つかって、その治療に効果があるとわかっていれば、ほとんどの人はお金をかけることに躊躇しないでしょう。でも、もしそれがペットだったら? 正直、そこには差があると感じます。それがさらに、牛や馬だったらどうでしょう? 実験動物は? こうした仕事をしている以上、自分たち人間が食べるため、生きるために存在する命があるということを忘れてはいけないと思うんです。 ??質問 日々動物と接している島田さんならではのお言葉ですね。今後の活動についてお聞かせください。 回答 「東洋装具」という会社名に「義肢」を入れなかったのは、始めた当初は動物用の義肢なんてつくれないと思っていたから。でも今では200を超える実例があります。この分野の可能性はまだまだ大きいと思っています。今は大学と共同で3Dプリンターや3Dスキャナーを使った義肢装具づくりにも取り組んでいます。これからも、どんどん新しい技術に挑戦していきたいですね。 ??ありがとうございました! 東洋装具の従業員は全部で8 名。島田さんの奥さまやパート従業員が縫製作業を担当する。 装具には素材や製法に動物の負担を極限まで減らす工夫が凝らされており、見た目以上に軽い。 石膏の型から型紙を起こす。切れ込みを入れて立体的にするのが難しく、島田さんにしかできない職人技。 脚の大きさも間接の位置も千差万別。 型取り作業は獣医師でも苦戦するため、自ら出向くことも多い。 細かい部分を何度も調整し、オーダーメイドの装具を生み出す。 作業は深夜にまで及ぶこともあるという。 作業を始めた途端、話を聞いていたときのどこかほんわかとした印象とは打って変わって鋭い眼差しに。集中を高め、ひとつひとつの義肢装具に魂を込める。 「ペットも飼い主も、動物病院も安心」 島田さんの飼い犬サマヨちゃんのかかりつけ病院であるセラピスト動物病院でも、近年義肢装具を治療の選択肢として提示することが増えているそうです。「以前は手術か痛み止めの薬を出すかくらいの選択肢しかなかった症例に対して、選択肢の幅を広げてくれました。装具の種類も増えてきたので、これからもっと需要が増えると思います」と語る原田智院長。  これまでは、固定する必要があるときにはギプスを使っていましたが、蒸れたり外れてしまったりと、ペットにとっても飼い主にとっても大変なストレスでした。それが義肢や装具を使うようになって大幅に改善されたそうです。「島田さんは、実際に現場に来て飼い主さんと会話をし、装具の必要性からメリットとデメリットまで話してくれるので安心ですし、セミナーなどを開いて最新情報を教えてくれるので、私たちも助かっています」。 セラピスト動物病院 住所: 東京都町田市忠生3-18-1 HP: http://t-ah.com/ Profile しまだ あきお/義肢装具士の専門学校在学中、動物の義肢や装具をテーマに卒業論文を描いたことがきっかけでその道を志す。卒業後に人間用の義肢装具会社で働きながら動物病院に通って研鑽を重ね、2008年に東洋装具医療器具製作所を設立。日本でも稀有な動物用義肢装具士として活躍の場を広げている。 島田さんのお話をもっと読みたい方は、 紲WEB 版“リベル・ケアフィット”をご覧ください。 https://www.carefit.org/liber_carefit/ ? ミライツクリビト 未来を見据え、どんな困難も楽しみながら乗り越える。 そんな人生の達人を、私たちは『ミライツクリビト』と名づけました。 NPO 法人 ぱぱとままになるまえに  代表 西出 博美さん 「自分にしかできないこと」を、 生涯かけて追い続ける。 「家族」にまつわる不安を変えた きっかけは友人の結婚 「前世に強い縁があったのかと思うくらい(笑)、とにかく妊婦さんが大好き」と語る今回のミライツクリビト、西出博美さん。前を歩く人の背中を見ただけで妊婦かどうかわかる特技? を持つ西出さんが代表を務めるNPO法人「ぱぱとままになるまえに」(略称『ぱぱまま』)は、結婚、妊娠、出産、子育ての当事者になる前に、将来のことをゆっくり考えられる機会づくりを中心に活動している。  「うちは両親の仲が悪くて、私が17歳のときに離婚しているんです。なんでこのふたりは結婚したんだろう、どうして私は生まれたんだろう、という思いをずっと抱えていました」。大きな変化があったのは23歳のとき。「仲良くしていた友だち同士が結婚したんです。大好きなふたりの幸せな交際、結婚、妊娠という過程を間近で見ていたら、私のなかの家族観が少しポジティブに変わるのを感じました。それに、その友だちの話がすごく面白かったんですよ」。つわりって辛そうだな、と思っていた西出さんにその友人は「つわりって、まだ人の形にもなっていない小さな存在が、自分を主張してるんだよ。めちゃめちゃ嬉しいよ」と語ったのだという。「そんな考え方もあるのか、と衝撃を受けて。もっとたくさんの人に伝えたいと思いました」。思い立ったときには友人は臨月を迎えていた。「早くしないと生まれちゃう!」と数週間で準備し、初めての『ぱぱまま』イベントを開催。参加者の好評を得て、今に至る活動を開始することになる。 大学を飛び出して 出会いと経験を得る  西出さんの人生の指針となる原体験は、多様なコースを持つ総合学科で過ごした高校時代。「農業コースで豚の世話をするギャルや工学系コースで学ぶパソコンオタクみたいな人、家政系コースでは、私のように保育・福祉を学ぶ人もいれば服飾や調理を学ぶ人もいました。すごく居心地がよかったですね」。一転、進学した福祉系の単科大学にはあまり馴染めなかった。もっと多様な価値観を知りたくて、学生生活の後半は学外の仲間たちとヒッチハイクを中心に、旅ばかりしていたという。「その頃出会った人や経験が今に繋がっています。自分にしかできない、自分の好きなことを仕事にしたいと思い始めたのもその時期」。自分にしかできないことを問い続けた結果、誰よりも妊婦さんが好きな自分にしかできない『ぱぱまま』の活動に出会うことができた。  自身も3年前からママに。「ママになってよかったと思うのは『ぱぱまま』でいろいろな家族の形を見てきたので、自分のなかに多様なロールモデルができていたこと。想像以上だったのは、我が子の存在がここまでかわいいのか、ということ」と笑う西出さん。親になる・ならないに限らず、多様なパパ、ママに接することができる環境で、将来を見つめ、考える時間を“なるまえ”世代が持てる社会。パパママ像の固定概念を越えて、多様な生き方を認められる社会。そんな未来をつくりたいと意気込んでいる。 人生の活力は今も昔も旅。「知らない場所で知らない人に会うことが好きなんです」。お子さんが3歳になったのを機に、この夏は長野と台湾に出かけたそう。「この子きっと、これからもっといろんなところに連れ回されるんでしょうね(笑)」。 今後は、独自の活動に加えて自治体との協働や企業研修・学校教育のなかで『ぱぱまま』のメソッドを生かしたプログラムを普及し、結婚や育児への不安をなくしていきたいと考えている。「学校や会社のなかで、パパとママになることについて当たり前に考えられる世の中になるといいですね」。 Profile NPO 法人 ぱぱとままになるまえに  代表 西出 博美 1987年東京都生まれ。高校時代から児童福祉分野に興味を持ち、保育や福祉の現場で経験を積んだのち、2011年2月に「ぱぱとままになるまえに」というイベントを開催し、同名の団体を設立、代表に就任。趣味は映画鑑賞。「人生は旅」と語るほどの旅好き。 NPO 法人 ぱぱとままになるまえに 2011年 2月設立、2014年に NPO 法人化。「ぱぱとままになるまえに考えよう、ぱぱとままになるということ。」をミッションに掲げ、妊婦さんや子育て中のパパ・ママの話を聞くイベントや出産施設へのツアー、産婦人科医を招いて性に関して学ぶ会などを開催している。 HP:http://papamama.cc/ CARE-FIT EXPRESS ケアフィットエクスプレス このページでは、日本ケアフィット共育機構の活動や、共生社会に向けた取り組みに関するトピックをお知らせします。 11月1日はサービス介助の日 サービス介助の日特別公演が開催されました! 日本ケアフィット共育機構では、11/1のサービス介助の日に「考える音・旅」と題して、全く異なるフィールドで活躍されている車いすユーザーのお二人を招いた特別公演を開催しました。小澤さんからは今を生きる大切さと力強い歌声を、三代さんからは世界のバリアフリー事情と各地での人との触れ合いのエピソードを披露して頂きました。参加された皆さんにとって、多様な人との触れ合いにおける対話の大切さを実感したひと時となりました。 講師 三代 達也さん 18歳のときにバイク事故で頚椎を損傷、車いすユーザーとなる。世界一周を達成した経験をもとに、旅行会社のスペシャルサポーターとして活躍中。 講師 小澤 綾子さん 20歳のときに筋ジストロフィーの診断を受けて以来、ライブイベントや学校などでの講演活動を通して、障害の認知活動を行っている。 学生 オーストラリア人留学生、 コニーさんの考える共生社会とは? 留学生インターンシッププログラムにより、日本ケアフィット共育機構にやってきたオーストラリア人大学生のConnie(コニー)さん。メルボルン出身で、中国とオーストラリアの小学校に通い、留学経験などを通じて、英語のみならず中国語、日本語、韓国語なども使いこなすマルチリンガルです。「発声に障害のある方々に自分の伝えたいことを話せる喜びを感じてもらいたい」と、言語聴覚士を目指して大学院で勉強中の彼女。日本ケアフィット共育機構ホームページのWebコラム「リベル・ケアフィット」で、高齢社会やユニバーサルデザインに関する日本とオーストラリアの違いを紹介してくれています。ぜひご覧ください! コニーです。リベル・ケアフィットの記事、読んでみてくださいね! リベル・ケアフィット https://www.carefit.org/liber_carefit/ ケアフィットファーム 農業体験チームビルディング研修レポート みんな de 農業 ケアフィットファームでしか体験することのできない農業体験チームビルディング研修「みんな de 農業」。10月9日、JR東京西駅ビル開発株式会社の皆さんに、スタッフ同士の交流と一体感の醸成を目的としてご参加いただきました。 JR東京西駅ビル開発株式会社 「地域とともに。街があってセレオがある。」をスローガンに、中央線の八王子・国分寺(東京)や甲府(山梨)などのエリアで駅ビル(セレオ)、駅ナカ(ディラ)を運営。 「みんな de 農業」とは? 障害者就労支援事業所であるケアフィットファームでは、日々さまざまな障害のある人と農作業を行うなかで、多くのことを学ぶことができます。そんなケアフィットファームの日常を体験して、多様性を生かし合い、強いチームづくりに役立てていただくための研修です。 研修の流れ 研修スタート。まずは研修内容のレクチャーから。 ぶどう畑に移動。収穫方法を真剣に聞く皆さん。 チームに分かれて収穫。良質なぶどうを、どうすれば効率よく収穫できるかをみんなで考えながら作業します。 作業を中断して作戦会議をしたことでスピードアップ。たくさん収穫できました。 各チームで、今日1日の振り返りを行います。 最後にチームの仲間にありがとうのメッセージを送り合います。 特別体験 みんなで収穫したぶどうをワインに! ワインの仕込みも体験しました。 参加者の声 セレオ八王子 営業部主任 竹井一真さん 普段はテナントの取りまとめを担当しているのですが、200以上のテナントがあり、いろいろな方がいらっしゃるので、日々コミュニケーションの大切さを感じています。それを再確認する意味でもこの研修に参加してよかったと思います。座学だけではなく、実際のぶどう狩りを通したチームづくりを体感できたことはとてもよい経験になりましたし、作業を進めるにあたり、いろいろな意見を聞いて、まずは受け入れることから相手の理解が始まるということを実感できました。社内交流のよいきっかけにもなったと思いますし、自然のなかでゆったりできて、心も洗われた気がします。 お問い合わせ 公益財団法人 日本ケアフィット共育機構 甲州事業所 障害者就労支援事務所 ケアフィットファーム 〒404-0033 山梨県甲州市塩山赤尾650 TEL:0120-102-339 FAX:0553-39-8682 E-mail:koshu@carefit.org W E B : https://www.carefit.org/farm/ ? 学びの広場 日本ケアフィット共育機構が提供する“学び”に関する話題や、 さまざまな資格をご紹介します。 サービス介助士 サービス介助士資格 取得者17万人突破! サービス介助士の資格取得者が、2019年9月に17万人を超えました。昨年12月に16万人を超えてから、1年足らずで1万人もの方々にサービス介助の学びに接していただいたことになります。取得17万人目となったのは、空港ターミナルサービス株式会社の大澤あやのさん。成田国際空港でインフォメーション業務を担当されています。10月1日に表彰式が行われ、日本ケアフィット共育機構の理事から記念品を贈呈させていただきました。 サービス介助士取得者 17万人目認定者インタビュー 空港ターミナルサービス株式会社 旅客案内業務部 大澤 あやのさん 私の業務は、案内カウンターでお越しになったお客さまに応対するインフォメーション業務と、巡回業務と呼ばれるものです。巡回業務では、館内を巡回してお困りのお客さまにお声がけしてご案内をするのですが、年々、車いすユーザーのお客さまや視覚に障害がある方のお手伝いが増えているので、サービス介助の学びはとても役に立っています。 体験型の講習を受けたことで、相手の方の気持ちがよりわかるようになったと思っています。なかでも高齢者の疑似体験は想像をはるかに超えていて、あんなに大変な思いをされているのかと驚きました。この気持ちを忘れずに、よりお客さまの立場に立ったお手伝いを心がけていきたいと思います。 認知症介助士 認知症特別講演 「認知症の人や家族が地元で 生活するためにできることとは」 日本ケアフィット共育機構では、9月26日にユニバーサルコミュニケーションカンファレンス(ユニコミ)を開催。認知症の人やその家族が心穏やかに暮らすために、当事者や周りの人たちはどんなふうに考え、どんな行動をとればよいのか。 講師の竹内弘道さんのお話から、たくさんの学びを得ることができました。 認知症に最初に気づくのは本人 その人が認知症ではないかと最初に気づくのは、実は本人なのです。不安に感じることが続く、それを周りに気づかれないように隠す、人によっては不安な気持ちが心のなかに住みつき、大きくなってしまうことで、うつのような状態になることも。こういった異変に周りの人が気づくまでに、3〜5年かかることもあるのです。 ではその異変に気づいたとき、私たちに何ができるのでしょうか。その人がいつも探し物をしていたり、失敗をしたことに対して言い訳をしたり、怒りっぽくなったりするなど、「いつもと違うな」と感じたら、まずはかかりつけの医師から専門医を紹介してもらう、また地域包括支援センターに相談し情報収集をすることから始めましょう。専門医のアドバイスや支援センターを上手に活用することで、早い段階で介護予防に着手し、介護という状況そのものを遠ざけることができますし、自分たちがやるべきことの道筋が見えてくるのです。 幸せの種に水をあげながら、共に歩んでいく 認知症の人との接し方のコツは、認知症の人が言ったことに対して反発したくなっても、「すぐ答えずに」、「3つ数えて間をおき」、「否定をしないで」、「オウム返しで確認をする」こと。聞く側が一度話を受け入れることで、認知症の人には小さな満足が残ります。「記憶は残らなくても感情は残る」のです。 認知症の人のなかには、幸せの記憶がたくさん残っています。「幸せの記憶=幸せの種」を会話のなかから見つけ出し、その種に水をあげることを意識すると、認知症の人は次第に優しく穏やかになっていきます。大切なのは「認知症の人は、常に不安を抱えて暮らしている」ということを、頭の隅に置きながら接すること。普段の何気ないコミュニケーションが相手の心の安定を保ってくれますし、普段からコミュニケーションを図る意識を持つことで、共に歩んでいく道が拓けてくるはずです。 講師 NPO法人「Dカフェまちづくりネットワーク」代表 目黒認知症家族会 たけのこ代表 竹内 弘道さん 1980年代より20数年間、母親の認知症と並走。2000年春からは24時間介護 。2011年、98歳の母を自宅で看取る。2012年7月より、自宅を開放し認知症カフェ「Dカフェ・ラミヨ」を開催。2014年、NPO法人を設立。目黒区内に認知症カフェ(Dカフェ)を多拠点展開する事業に取り組む。 ? 日本ケアフィット共育機構 そっと、きっと、あんしんを。 サービス介助基礎研修導入企業レポート 「丸善雄松堂株式会社」 みんなに開かれた図書館を目指して。 丸善雄松堂株式会社は、2019年に創業150年を迎えた歴史ある企業。 書籍とデータベースを提供する「情報」を核とする事業、 教育施設・公共施設を提供する「空間」を核とする事業、 そして施設の運営や仕組みを提供する「活動」を核とする事業の3つを柱として、 「知」と「学び」にまつわるサービスを提供しています。 今回は、2016年からサービス介助基礎研修を導入いただいている、 アカデミック・プロセス・ソリューション事業部の皆さんにお話をお聞きしました。 事業戦略部長 田中 孝久さん コミュニティデザイン統括部  運営管理部主任 大塚麻里絵さん 鈴木 浩子さん (都内公共図書館勤務) ??質問 お仕事の内容と、どんな方が働いているのかをお聞かせください。 田中回答 私たちアカデミック・プロセス・ソリューション事業部は、大学図書館や公共図書館などの運営支援をはじめとする各種サービスを提供する事業を行っています。自治体や大学から図書館業務を受託し、スタッフを配置して運営を行うのが主な業務となります。 大塚回答 図書館業務に従事しているのは、図書館職員としての専門知識を有する「司書」資格の取得者や、情報検索の資格取得者、運営のマネジメントスキルなどを有した人材です。人材育成においては、専門知識を持つことはもちろん、接客・接遇面を重視しているのが当社の特徴だと思います。 ??質問 接遇面を重視するのはお客さまのニーズに合わせているのでしょうか? 大塚回答 特に公共図書館は、お子さんから高齢の方、障害のある方など、さまざまな方が訪れますので、一様な応対をするだけでは、皆さんが使いやすい施設にはなりません。特に近年は地域に開かれた図書館が求められていますから、多様な方々に向けたサービスが必要とされていると思います。 田中回答 接客・接遇の質を高めることは、当社のような民間企業が運営を行う意味につながると考えています。図書館というとどうしても公共機関が運営するお堅いイメージがありますからね。 ??質問 読書バリアフリー法が制定された影響は見られますか? 大塚回答 点字図書、拡大図書など、設備面は整ってきていると思います。対面朗読サービスなどをご利用いただくことも増えているようですね。ただ、まだ管理する自治体によって運用状況が異なるというのが実際のところだと思います。毎日のように障害のある方やご高齢の方が利用する図書館もあれば、そうでないところもあるのが現状です。 鈴木回答 そうですね。そういったサービスを繰り返しご利用いただくお客さまがいる一方、サービスの存在を知らないという方も多いかもしれません。 田中回答 運営を受託している立場から、自治体や大学と協力して利用の周知を進めていく必要はあると思います。図書館ごとのサービスの平準化はこれからの課題ですね。 鈴木回答 現場の印象としては、少しずつ雰囲気は変わってきていると思います。これまでの図書館は静かに勉強するところというイメージだったのが、今はあらゆる方が目的に合わせて気軽に利用できる場所に変わりつつあるように思います。 ??質問 将来に向けてどのような施策に取り組まれていますか? 大塚回答 海外の方の利用も増えていますので、まずは英語での応対を充実させて、ほかの言語にも拡大していきたいです。自主的に手話を学んでいる図書館もありますし、その他の社員教育も充実させていければと思っています。 田中回答 図書館のなかには古い建物も多いので、ハード面のバリアも課題です。すぐに建て替えるというわけにはいきませんから、人の力でカバーする必要がある。当社としてはそこに注力して、温かみがあり、誰もが利用しやすい図書館を目指してまいります。 現場で生かされる サービス介助の学び サービス介助基礎研修受講者であり、図書館勤務歴30年の鈴木さん。研修を受講したことで、お客さまへの接し方に自信が持てるようになったそう。「近年、私の勤める図書館でも、近隣の高齢者施設に入所されている方が、車いすを使って来館されることが増えました。サービス介助基礎研修で習った、車いすの操作や車いすを利用されている方への応対方法などを活用できていると思います」。 読書バリアフリー法とは 視覚などに障害のある人も読書を楽しめる環境を整えるための法律で、2019年6月に成立。国や地方自治体の責務として、デジタル録音図書、音声読み上げ対応の電子書籍、オーディオブックなどの量的拡充、質の向上を図り、障害の種類や程度に応じた配慮をすることが記されている。 ? Interview with top runners ワンFor All,All For ワン! 〜聞いてみよう、補助犬の話〜 「補助犬」という言葉を聞いたことがありますか?  補助犬は、特別な訓練を受け、障害のある人たちを補助する役割を担う犬たちのこと。 今回は、補助犬ユーザー3名による座談会の模様をお届けします。 皆さんが補助犬と一緒にどんな生活をして、どんなことを感じているのかうかがってみました。 全日本盲導犬使用者の会 大胡田亜矢子さん 盲導犬ユーザー歴20年。現在のパートナー犬はラブラドールレトリバーのイリーナ(5歳/メス)。歌手としてステージに立ち(大石亜矢子名義)、盲導犬の啓発活動にも携わる。全盲の弁護士である夫の誠さんとふたりで講演会やコンサートを開催。2児の母でもある。 日本介助犬使用者の会 西澤 陽一郎さん 介助犬ユーザー歴10年。現在のパートナー犬はラブラドールレトリバーのラッキー(5歳/オス)。25歳のときに事故に遭い、車いすユーザーに。30歳で介助犬ユーザーとなった。現在は一般企業に事務職として勤務。妻とラッキーくんの3人暮らしを送る。 日本聴導犬パートナーの会 松本 江理さん 聴導犬ユーザー歴24年。現在のパートナー犬はトイプードルのチャンプ(4歳/オス)。日本補助犬情報センター理事でもあり、小中学校や企業を訪問し、補助犬や障害理解の啓蒙活動を行う。3人の子どもの母として、PTA活動などにも積極的に取り組む。 犬と一緒に風を感じながら 歩けるのが楽しい。 ――質問 補助犬と生活するようになって感じた変化についてお聞かせください。 大胡田回答 盲導犬ユーザーになる前は白杖を使っていたのですが、白杖頼みだと、転ばないことや道を間違えないことに一生懸命で、街なかの匂いや音はただの目印としてしか認識できないんです。でも、盲導犬と歩くようになって、「あ、ここにパン屋さんができたな」「ここは本屋さんかな」というふうに、景色として楽しむことができるようになりました。ユーザーになって20年が経ちますが、いまだに風を感じながら歩けるのが楽しいです。ただ、方向音痴だけはいつまで経っても治らないですね(笑)。 松本回答 変化したことのひとつは、聞こえないことで常に緊張を強いられる状況を改善できたこと。赤ちゃんが泣いていたり、なにか普段と違うことがあったりしたときには聴導犬が教えてくれるので、リラックスして生活できるようになりました。あとひとつは、周りの人が気にかけてくれやすくなったこと。聴覚に障害があるということは見た目ではわかりにくいのですが、聴導犬と一緒にいることで、例えば、乗っていた電車が緊急停車した理由がわからなくて不安なときに、周りの人がメモや身振り手振りで教えてくれるようになりました。 西澤回答 私は介助犬ユーザーになることで、念願のひとり暮らしを実現することができました。それはポジティブな変化でしたが、一方で、介助犬ユーザーになるにあたって当時勤めていた会社と交渉する必要があり、あまりよくない顔をする上司もいたので、不安な思いをしたときもありました。10年経って、先日転職活動をすることがあったのですが、問題なく受け入れてもらえる企業が多かった印象がありますね。 ――質問 松本さんと大胡田さんは身体障害者補助犬法ができる以前からのユーザーです。2016年には障害者差別解消法も施行されましたが、社会の変化を実感されることはありますか? 松本回答 ファミリーレストランなどの大型チェーンはかなり理解が広がっていると感じます。私たちが来店すると、店員さんが周りのお客さんに声をかけてくれて、犬アレルギーの方やどうしても嫌という方がいたら離れた席に案内してくれるなど、先回りした配慮をしてくれるようになりました。 大胡田回答 いわゆる「入店拒否」はかなり減ったと思います。レストランやホテルを予約するときもきちんと対応してもらえますし、ふらっと入ったお店でもスムーズに入店できるところも増えました。ただ、いまだに断られることもあるので、法律の周知が足りていないのかな、と感じることもあります。 松本回答 入店拒否はされないものの、雨が降っているときにテラス席に案内されたり、コンサートなどで座れる席が制限されたりすることはありますね。先ほど言ったとおり、聴覚障害者は見た目がわかりにくいのと、私の今のパートナーはトイプードルなので、「それっぽく」見えにくいのか、「犬を連れて入ってくるなんて」という目で見られることも。 西澤回答 松本さんは言葉のコミュニケーションが取りにくいから、言いたいことをスムーズに汲み取ってもらえないのも辛いですよね。私は車いすユーザーで、補助犬として馴染みのあるラブラドールレトリーバーを連れているので、お店の人が気にかけてくれやすいんです。補助犬ユーザーも多様な事情があることを、もっと受け入れる側が理解しておいてほしいと思うことは多いですね。あと、これは皆さんに知っておいてほしいのですが、補助犬を連れているからといって、基本的には特別な準備をしてもらう必要はないんですよ。 大胡田回答 そうそう。ホテルに多いのが、「ワンちゃんのトイレはどうしましょう? ベッドは?」と親切に聞いてくださる。でも、大概のことは自分で用意するので大丈夫なんです。 松本回答 受け入れてくれる優しいハートがあれば十分(笑)。 相手の立場を想像することが、 よりよい社会に近づく第一歩。 ――質問 社会の側がもっと受け入れる態勢を持てるといいですね。 大胡田回答 補助犬は、すがたかたちは犬なのですが、私たちが社会で感じている生きにくさを減らしてくれて、一歩を踏み出す後押しをしてくれる。そして私たちの命を守ってくれることもある大切な存在なんです。それを理解して、温かく見守ってほしいですね。 西澤回答 歳をとったり、事故にあったり、誰しも障害のある立場になることはあると私は思っています。ひとごとではなくて、自分のおじいちゃんおばあちゃんが杖を持って歩いているのと同じ感覚で、私たちは犬と一緒にいるんだということを、皆さんが実感してくれるだけで、よりよい社会になるのではないかと思います。 松本回答 他人のことを100%理解することはできないけれど、想像して、考えて、お互いの距離を近づけようとする気持ちが大切だと思うんです。これまで引きこもって街に出ることの少なかった障害のある人たちが、補助犬などの力を借りて、あちこちに出かけられる社会になりつつあります。そういった人たちを見て、接して、誰もが社会の一員として暮らしやすくなるお手伝いをしてもらえたらと思います。 ――ありがとうございました! 松本さんとのコミュニケーションは、マイクに向かって話した言葉がタブレットに表示される「UDトーク」というアプリを使用。 補助犬たちは、インタビューの間はずっとおとなしくパートナーの足元に待機していました。 INFORMATION 皆さんのお話をもっと読みたい方、補助犬についてもっと知りたい方は、 紲WEB 版 “リベル・ケアフィット” でご覧いただけます。 https://www.carefit.org/liber_carefit/ 教えて! 補助犬のこと すべての人と動物に優しい ユニバーサルデザイン社会を目指す 「NPO法人 日本補助犬情報センター」の橋爪さんに、 補助犬の基礎知識を教えていただきました。 質問 補助犬ってどんな犬? 回答 補助犬とは、正式には身体障害者補助犬法で定められた身体障害者補助犬のことを言います。補助犬には3種の役割を持つ犬たちがいます。 ●盲導犬: 視覚に障害のある方の安全で快適な歩行をサポートする。2019年3月末現在、全国で928組。 ●介助犬: 手足に障害のある方の日常生活動作をサポートする。2019年3月末現在、全国で65組。 ●聴導犬: 聴覚に障害のある方に必要な音を教え、音源まで誘導する。2019年3月末現在、全国で68組。 質問 補助犬の扱いについて、法律ではどう決まっているの? 回答 身体障害者補助犬法という法律で、補助犬を同伴して施設や交通機関を利用する際に、受け入れ側は拒否してはならない、と定められています。受け入れの拒否は、2016年に施行された障害者差別解消法で「不当な差別的取扱い」になる可能性もあります。しかし、これらの法律は「障害者が同伴するどんな犬でも受け入れなさい」ということではなく、ユーザーと補助犬が国(厚生労働大臣)が指定した法人で認定試験を受け、認定を受けることができたペアを対象としています。運転免許のシステムと同じように考えていただくとわかりやすいかもしれません。ユーザーも責任を持って補助犬を同伴しているということを理解してほしいと思います。 質問 補助犬を受け入れるのはちょっと不安… 回答 初めて受け入れる場合は不安や疑問もあると思います。認定されているユーザーであれば、施設に迷惑をかけるようなことはしませんので、まずは受け入れてみてください。一見、補助犬ユーザーかどうかわからない場合は、ユーザーは認定証を携帯することが義務づけられているので、ひと声かけてみてください。そして不安があればユーザーに質問し、どうすれば安心して受け入れられるかを検討してみてください。無知なために全国で発生してしまっている「補助犬同伴拒否」問題を解決し、2020年のオリンピック・パラリンピックまでに、補助犬同伴拒否がゼロになるよう、ご理解とご協力をお願いします! CHECK! 街でこんなマークを見たことありませんか? これは、厚生労働省がつくった「補助犬Welcome!」マークです。ポイントは、補助犬「同伴可」ではなく「Welcome!」であるところ。厚生労働省のホームページからダウンロードできます。 ? Kizzna きずな 見えなかった景色が見えてくる「気づきのマガジン」“紲” 022 2019 Winter 『紲 Kizzna』編集部がお勧めする話題の映画 「37 セカンズ(原題 37 Seconds)」 いよいよ全国公開! 「第69回ベルリン国際映画祭」のパノラマ部門で、最高賞にあたる観客賞と国際アートシアター連盟賞をダブル受賞し、話題を集めている映画「37 セカンズ(原題:37 Seconds)」の全国公開が、2020年2月から始まります。この作品は、生まれたときにわずか37秒間呼吸が止まっていたことが原因で脳性麻痺となった女性が、さまざまな人との出会いを通じて成長していく様子を描いた物語。ご自身に身体障害がある、主人公役の佳山明さんの演技に注目です。 HIKARI監督コメント 「この映画が完成に至るまで、沢山の方々のお力添えをいただきました。脚本を書く過程で出会った身体に障害のある方々、そのご家族や支援者の皆さま、心の内を打ち明け、そして適切なアドバイスをいただけたことに心から感謝します。」 佳山明さんコメント 「私は、この作品づくりを通して、自分自身を見つめ、以前より、知ることができました。私自身がそうであるように、障害者のこと、いろんな人のことを知ったり、「障害」って何か、物事の背景や社会のあり方を考えるきっかけになったらと思っています。」 『紲 Kizzna』について 気づきのマガジン『紲 Kizzna』は、公益財団法人日本ケアフィット共育機構が発行するフリーペーパーです。さまざまなコミュニティで輝く人々をご紹介することで、人と人とがつながり、共に生きる社会をつくり上げていくための情報を発信していきます。どうぞ手にとってご一読ください。 次号予告 『紲 Kizzna』vol.23はよりよいコンテンツ提供のため2020年4月頃、リニューアル予定です。 021 2019 Winter Kizzna きずな 見えなかった景色が見えてくる「気づきのマガジン」“紲” ワン for All, All for ワン! Interview 全日本盲導犬使用者の会 大胡田 亜矢子さん 日本介助犬使用者の会 西澤 陽一郎さん 日本聴導犬パートナーの会 松本 江理さん ?