2021年12月1日現在
197,991人
のサービス介助士が全国で活躍中!

江ノ島電鉄株式会社/神奈川県

“笑顔・笑声(えごえ)のあふれる鉄道”を目指し
サービス介助士の配置をすすめる

江ノ島電鉄

湘南の鎌倉・江ノ島を走り続けて100年

「江ノ電」の愛称で知られている江ノ島電鉄は、鎌倉駅と藤沢駅を結ぶ営業距離 10.0kmの鉄道である。江ノ島、鎌倉、湘南海岸など日本有数の観光名所を結び、1年を通じて訪れる多くの観光客や沿線住民に親しまれている。

江ノ島電鉄株式会社では、電車を利用するお客様へのサービス向上を目的に、2009年度から主要駅を中心にサービス介助士の配置を進めており、2009年12月現在10名のサービス介助士が活躍している。
(※サービス介助士配置部署:駅長・駅員 7名、乗務員 3名)

サービス介助士資格を取得した江ノ島電鉄統括駅長の佐野栄一さんと藤沢駅所属の大島伸一さんに、受講の感想と今後の抱負をうかがった。(以下、敬称略)

江ノ島電鉄株式会社URL:http://www.enoden.co.jp/train/index.htm

サービス介助士の資格を取得しようと思ったきっかけは何ですか?

佐野:江ノ電では駅のバリアフリー化を目指し、施設の改修などハード面の整備を進めるとともに、ソフト面のサービスも改善して、お客様に安心してご利用いただける鉄道となるための取り組みを行っています。
私はサービス介助士の資格が当社のサービス改善に大きく役立つと考え、社内への普及を会社に提案してきました。このほど、会社でサービス介助士資格の取得を本格的に推進することとなりましたので、まず江ノ電の15の駅の統括駅長である私が資格を取り、今後受講する社員にアドバイスできるようになろうと、トップバッターでチャレンジしたんです。

大島:江ノ電には15の駅があり、そのうちの主要6駅にまずサービス介助士を配置することになりました。各駅で資格取得希望者をつのったところ、ほとんどの人が手をあげたんですね。私は運良く希望がかない、藤沢駅の代表として受講しました。

佐野さん(左)と大島さん(右)

▲佐野さん(左)と大島さん(右)

サービス介助士を取得したことで、気持ちの変化はありましたか?

佐野:もちろん大きく変わりました!
一番大きなきっかけは、やはり実技教習でしたね。高齢者疑似体験をするなかで、「世の中のバリアフリー化が進んだと思っていたけれど、まだこんなに不便なのか」と痛感しました。
例えば、杖をついて歩いたのですが、自動販売機でジュースを買うにも、お金を出したり缶を取り出したりする間の杖の置き場に困ってしまいました。自動販売機に杖の置き場所が必要だということを、疑似体験するまで気づいていませんでした。そうした細かな部分の配慮が、まだまだ不足しているなと思いました。

大島:私も高齢者疑似体験で変わりましたね。76歳の母親の様子を普段から見ていますので、高齢者の立場や気持ちはわかっているつもりでした。しかし、自分がいざ同じような状況になってみると、その不便さは予想以上でした。
特に目の見えづらさには驚きました。以前、ご高齢のお客様が自動改札のところでICカードの使い方がわからずお困りな様子でしたので、何気なく「青く光っているところをタッチしてください」とお教えしたことがありました。疑似体験で白内障を患っている人と同じように見える特殊ゴーグルを着けて、自分で実際にICカードのタッチ部分を見てみると、青が黒に見えますし、光っているかどうかさえわかりませんでした。ご高齢者へのご案内方法をもう一度考え直さなくてはと気づかされました。

駅施設の整備などに対しても見方が変わりましたか?

佐野:江ノ電の駅には点字ブロックを敷設したり、券売機で音声案内をしたり、表示を大きくしたりして、ご高齢者や障がいのある方には十分配慮しているつもりでした。しかし、それは我々の目から見た配慮であって、お客様にとっては足りない部分があることに気づきました。この資格を取ってあらためてご高齢者や障がい者の目線に立って考えられるようになったと思います。

大島:実技教習を受けた後には、毎日自分が利用している鉄道の駅でも「こんなところに段差があったのか」とか、「この手すりは高さが合わないな」などというところに目が留まるようになりました。それも、サービス介助士の勉強したから意識して見方を変えるようになったというのではなく、自然に気がつくようになったというのが実感です。

これから江ノ島電鉄の職員でサービス介助士の実技教習を受ける人に、どんなことを学んでほしいと思いますか?

佐野:ご高齢者や障がい者の目線がどういうものなのかを学び、自分の目線とはいかにかけ離れているかを知ってもらいたいですね。その気づきを接客をはじめとする駅業務に自発的に生かし、自分たちで委員会を立ち上げて考えるなどの行動にもつなげてほしいと思います。

大島:せっかく高齢者疑似体験という貴重な体験をするのですから、駅を利用したり、店で食事をしたり、銀行に行ったりと、いろいろな体験をしてほしいと思います。限られた時間の中では難しいかもしれませんが、もし時間がとれれば、ぜひ電車にも乗ってみてほしいと思います。

江ノ島電鉄

職場にサービス介助士が配置されることで、どんな効果を期待していますか?

大島:職員がお客様に「心からの笑顔」で接するようになれることですね。私自身、サービス介助士を学ぶ前は、ご高齢のお客様に対して、言葉は丁寧でも、内心「どうしてこんなに動作に時間がかかるのだろう…」いう思いがあり、心からの笑顔で応対していないこともあったように思います。高齢者についてきちんと理解できていれば、気持ちにゆとりを持って接客できます。そして気持ちにゆとりがあれば、ご高齢の方はもちろん、すべてのお客様に笑顔で接することができるようになると思います。

佐野:笑顔はもちろん、実技教習でインストラクターの方から教わった「笑声(えごえ)」を広げていきたいと思います。サービス介助士は援助が必要な方の立場に立って物事を考えられるようになるので、高齢者、障がいのある方、小さいお子さん連れのお母さんなどに優しい気持ちで声をかけられるようになります。そういう職員が各駅にいれば、どんどんまわりに波及していって、「笑顔・笑声」でおもてなしができるようになるでしょう。
そうすれば、お客様も気持ちのいい何かを感じて、「また江ノ電に乗りたいな」という気持ちになっていただけるのではないかと思います。

待合室内にある引退した車両の先頭部分

待合室内にある引退した車両の先頭部分

高齢者疑似体験中

江ノ島駅周辺の風景を再現した
寄贈ジオラマ

お客様へのサービス向上のために、今後どのような取り組みをお考えですか?

佐野:ハード面では、駅にピクトグラム(絵文字)などの誰にでもわかりやすい表示を増やして、利用しやすい施設としたいと考えています。
しかし、サービス介助士の学びを通して、施設や設備の改善だけではすべてのお客様にとって使いやすい駅、乗りやすい電車にはならないと思うようになりました。ハード面で対応できないところは、サービス介助士をはじめとする職員が、お客様の立場に立ってお声がけやお手伝いをしていくことで、ご満足いただけるサービスの提供を目指していきたいと思います。
そのためにも、鉄道関連で約150名の社員全員がサービス介助士を取得することを目標に取り組みを進めていければと思います。まずはお客様と直接接する機会の多い駅員からですね。AED(自動体外式除細動器)の講習は約40名の駅員全員が受けましたので、次はサービス介助士の全員取得を目指したいです。

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