掲載日:
全国のバス事業者様のインタビューを行う連載インタビュー。
今回は、愛知県を中心に路線バスや高速バス、コミュニティバスを展開されている名鉄バス株式会社様 安全統括課の久保野様・藤永様・野中様に話を伺います。
久保野様
藤永様
とにかく運転が好きで入社して15〜6年は運転に携わっておりましたが、お陰様で無事故で安全運転を継続できました。現在は運輸安全マネジメントを担当し、名鉄バス全営業所に対して事故防止・安全確保等のための年間取組みを推進しています。
安全統括課 藤永様
野中様
私も運転士として最近まで勤務していました。長年乗っていると「しんどいなぁ…」 と思う時もあった中、お客さまから「ありがとう」の言葉をいただくと、頑張れましたね。
現在は、藤永主任と共に運輸安全マネジメント全般に関わることを担当しています。
安全統括課 野中様
特別なことではありませんが、当たり前の感染防止対策は徹底しています。
例えば、車いす対応を含めたお客さま対応では、極力「お身体に触れない」という点を徹底しています。
また新任教育の中でも車いすの取り扱いに関する研修を行っていますが、ここでも感染対策を徹底して身につけられるよう指導しております。接触をゼロにすることは出来ませんが、極力接触を避ける対応、介助前後の除菌、消毒を徹底することで、お客様にも安心いただける対応を指導しています。
お褒めの言葉から紹介させていただくと、運転士のごく自然なアナウンスで、障害があるお客さまから非常にスムーズに席に着くことができ、車内の空気も非常に和みました、とお褒めいただいたことがありました。
運転士のアナウンスはとてもシンプルで「ゆっくりでいいですよ!」「気をつけてくださいね」という言葉なのです。
障害があるお客さまは、いつも「早く降りなきゃいけない」と考え行動してくださいますが、そんな折に相手の立場に立った運転士からの声かけにお褒めをいただくことが多いです。また、障害者手帳をご提示いただく際は、言葉足らずでご苦言をいただくことや、一言添えたことで「ありがとう」と言っていただけたケースもありました。この「ありがとう」の言葉が乗務員には一番の励みになっていますね。
障害があるお客さまに対してだけでなく、全てのお客さま、つまり人に接する際の意識が変わってきたことを感じています。
例えば、よく人(お客さま)を見るようになっている気がします。現場で仕事をしながらお客さまを見ていても「あっ、バスの乗り方が分からないのかも…」と気づくことができます。
すぐに駆け寄って、お声掛けすることでスムーズにご利用いただけるシーンが度々あります。
弊社の豊田営業所では平成24年度から毎年、車いす利用者とのコミュニケーション研修を外部団体様と協力して実施してきました。しかしコロナ禍でここ数年は実施できていません。
この研修は、実際にバスをご利用いただいている障害があるお客さまに営業所まで来ていただき、声のかけ方や介助の仕方など「お互いの壁をなくすための研修」として実施しています。
また精神障害のあるお客さまの場合は、そのご家族の方からお話を伺っております。
受講者からはこの研修によって、自信をもって積極的な声かけができるようになり、お互いの気持ちが分かるようになったという声が上がってきています。
バス車内における車いすの固定については、車いすの種類もかなり増えているので、固定のためのフックをかける場所が分からないことが非常に多いです。昼間でも探しづらいのに、暗くなると更に分かりづらくなります。
以前お客さまにお願いして、フックをかける場所に目印となるテープを貼って頂いたことがありました。貼ったテープを、そのままにしていただくことで、対応時間もかなり早くなりました。この取り組みを拡大できればと考えています。
サービス介助士教習の中で幅広い知識と技術を学ばせていただいたことがとても役に立っています。
状況に合わせた介助技術、特に「持ち上げ」という介助技術の体験は初めてのことで、とても大きな気づきを得られました。
また、視覚・聴覚・精神など障害ごとの特徴や対応について広く学べたことで、これまでとは違う、一歩踏み込んだ接客が出来るようになったと思っています。
「運転は、上手い下手よりも安全な運転ができることが一番の運転です」
皆さん方にとっては至極当たり前のことなのでしょうが、とても印象に残った言葉であり、この言葉を実現していくための日々があることを改めて実感しました。私達もその一助となれるよう頑張っていきたいと思います。
本日は、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
地域とともに歩む水戸ホーリーホックの取り組み【前編】
掲載日:
株式会社フットボールクラブ水戸ホーリーホックは、現在、J2リーグを舞台に戦っており、茨城県の県央、県北の15市町村をホームタウンとして活動しているサッカークラブです。「新しい原風景をこの街に」をブランドプロミスとして掲げ、Jリーグの中でも、特に質が高い、地域に根差した取り組みを行っています。今回は、株式会社フットボールクラブ水戸ホーリーホック 経営企画室 事業執行役員の市原 侑祐様に地域社会における取り組みについて茨城県出身の日本ケアフィット共育機構大学生インターン生がお話を伺いました。どのような取り組みを行っているのか、取り組みを行う上で考えていることや今後の展望について前編・後編に分けてお伝えします。前編では、水戸ホーリーホックの特徴、地域社会での具体的な取り組みについてお話を伺いました。
名鉄バス株式会社様インタビュー【全国バス事業者サービス介助士導入企業インタビュー】
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全国のバス事業者様のインタビューを行う連載インタビュー。今回は、愛知県を中心に路線バスや高速バス、コミュニティバスを展開されている名鉄バス株式会社様 安全統括課の久保野様・藤永様・野中様に話を伺います。
誰もが学べる社会に向けて〜日本と世界の特別支援教育の現状〜
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2022年、障害者権利条約の批准国として日本が初めて国連から審査を受けて、インクルーシブ教育の権利保障について勧告が出されました。障害や様々な差異によって差別を受けない教育は欠かせないものですが、そもそも日本や他国の教育がどのようになっているのか、ということを知ることは今後インクルーシブ教育を考える上で有用な参考情報となります。今回の記事は日本ケアフィット共育機構の学生インターンが日本や海外の教育について比較調査をした内容をご紹介します。
入社から15年ほど運転士をしていました。
当初は、乗車前のお客さまから「女性の運転で大丈夫か?」と言われることもありましたが、「大丈夫です!」としか言えませんでした。自分の中で、大型二種免許が一番レベルの高い免許証だという気持ちを持っていたので、バスの運転士になろうと思ったのが始まりです。今でも運転したい気持ちはありますよ。(笑)
現在は、安全統括課のCS担当としてお客さまセンターに寄せられたご意見やお褒めの言葉などの対応、新入社員教育を担当しています。
安全統括課 久保野様